平成28年6月11日から2日間に渡り、福岡県北九州市にある北九州国際会議場において第18回日本女性骨盤底医学会を開催させていただくことになりました。九州での日本女性骨盤底医学会の開催は初めてになります。大変光栄であり、会員の皆様には心より感謝と御礼を申し上げます。これまでの学会と同様に、実りの多い学会なるよう教室員一同鋭利準備を進めているところです。

 今回の学術集会のテーマは⎾内視鏡と骨盤底医学⏌としました。婦人科手術において内視鏡手術の導入はその手術器具の性能向上と共に1980年代から発展し、腹腔内を観察する腹腔鏡から2014年には腹腔鏡下子宮体がん根治術が保険適応となり、婦人科内視鏡手術の適応範囲の拡大が望まれているところです。一方、骨盤臓器脱に対する手術も婦人科では腟式子宮摘出術+前後壁腟形成術が主流でしたが、2010年には経腟メッシュTVM(Tension free vaginal mesh)手術に対して保険点数が新設されました。さらに2014年には腹腔鏡下仙骨腟固定術が保険適応となり、腟式手術から腹腔鏡手術への移行も認められます。これらの変化の中で骨盤臓器脱に対する内視鏡手術の立ち位置を今回の学会でもう一度確認したいと考えています。産婦人科医は現在減少の一途をたどっておりますが、日本産科婦人科内視鏡学会はその技術認定制度を含め、若い産婦人科医に最も人気のある分野です。本学会は産婦人科、泌尿器科など科にとらわれない目的を中心とした医師の集まりであり骨盤底手術に興味を持っている若い医師にも多く参加していただき積極的に発言していただきたいと考えています。

 北九州市は、1963年に門司市、小倉市、戸畑市、八幡市及び若松市の5市が合併した福岡県北部に位置する政令指定都市です。関門海峡に接した門司港レトロ、火野葦平の小説にもある若松高塔山にある河童封じの地蔵尊など歴史と文化の香りゆたかな都市でもあります。北九州国際会議場は新幹線小倉駅から徒歩で5分以内の場所にありその周辺には宿泊施設も多くあります。新鮮な地産の食材も豊富です。多くの皆様の来県を心よりお待ちしております。

第18回日本女性骨盤底医学会
会長 蜂須賀 徹